2011年10月08日

「監督失格」観賞

 ドキュメンタリー映画「監督失格」を見に行ってきました。

「監督失格」観賞

 AV監督の平野勝之はヌケないがドキュメンタリー方式で面白い作品を作ることで90年代、有名になっていた。そんな中不倫関係にあったAV女優林由美香との北海道自転車旅行を撮影した「わくわく不倫旅行」が評価され「由美香」と改題され劇場公開され二人の代表作と言われるようになる。劇場公開時には二人の関係は終わっていたが、交流関係は続いていた。

 2005年に平野はAVの企画で由美香と彼女の自宅でハメ撮りをする予定になったが、プロ意識の高い彼女にしては珍しく音信不通になっていた。不審に思った平野は林の母親を呼びだし自宅に入るが、そこには酒と睡眠薬による事故で亡くなっていた由美香の姿があった。その事によるショックで平野は映画が撮影できなくなる。そして2010年、ケリをつけるための撮影が始まる…というお話です。

 ツイッターでもつぶやいたんですがこれは平野監督の再生を中心に据えたオンリーワンの映画でした。劇場での集客が振るわないという話を聞いたのですが、これは比較となる作品がないためにどう褒めて、どういった作品かを説明しにくい作品になってしまい口コミ効果に期待できなくなったからかもしれません。ただ、間違いなく心に響くし、泣ける作品である事は保証できます。

 しかし「監督失格」は映画としてきちんと決着が付けられていない印象があります。これは平野監督と由美香さんの密接な関係から考えれば仕方ないのでしょうが(だからこそのタイトル「監督失格」なのかもしれません)。同じ由美香さんを扱った「あんにょん由美香(松江哲明監督)」の方が正直、映画としてきちんと決着付けていました。もしこの二作品の内どちらかを人に勧めるとしたら「あんにょん由美香」の方ですねぇ。「監督失格」も面白いんだけど、平野監督の内面、庵野秀明さんがプロデューサーをつとめているからではないですが、エヴァTVシリーズの後半みたいになっているので「誰でもOK」な作品ではないです。

 でもほんと良く仕上げたな、とも思うんですよ。なんか言っていることが矛盾していて申し訳ないんですが(苦笑)。

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Posted by 天野"kevin"達也 at 23:42│Comments(0)映画
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