2012年09月23日

ガンダムAGE最終回をうけて

 さて今日でガンダムAGEも最終回を迎えたわけです。「あれはない!あれはない!」とツイッターで突っ込みながら結局ほぼ全話見たことになります(苦笑)。多分見逃したのは2話くらいじゃないのかな?

 映画・アニメ・演劇と僕はそれなりに見てきた方だと思うのですが、その経験から言わせてもらうと物語って「ウソ」のカタマリじゃないですか(かなり思い切った表現ですが)。「いい話だな」と思っても時間をおいてから考え直すと矛盾点だとかありえないとかが当然ながらある訳です。それがあっても見ているときに何も思わないのは「その物語の世界観に気持ちよくひたれている」からだと思うのです。ガンダムAGEは三世代の物語がはじめにありきだったために、この「世界観に気持ちよくひたれる」ための時間的(尺の)余裕がまったくなかった事が敗因だったのではないかと思うのです。

 新キャラクターが出て、さぁこれから彼(彼女)の物語が盛り上がってくるぞ!と思ったら使い捨てのようにあっけなく死亡されたのでは感情移入もあったものじゃありません。使い捨てと言えばVガンダムの「シュラク隊」を思い出す人も多いと思うのですが、彼女たちには亡くなるまでのストーリーをきちんと事前に与えている事で視聴者に喪失感をきちんと味わわせている訳です。Vガンダムにおいてこの「死亡までの振り」を「死亡フラグ」として半ばギャグのように言われていますが、これがあるのとないとでは視聴者へ訴えるものが、さらには物語の重みがかなり違ってくるはずです(Vガンにおいてこれがやりすぎだったことは否定しませんが)。

 例えばAGEが三世代ではなく二世代だったり、三世代であっても登場キャラクターをほぼ固定、新シリーズで追加されるキャラを最低限に留めていればもう少し善戦出来たのではないか、と、たらればですが思ってしまうのです。

 ただガンダムAGEが当初狙っていた「子供層へのガンダム」というのはいい着眼点でした。歴代のガンダムシリーズも子供たちが見ていたわけですがそれは「大人のロボットアニメ」を「背伸びして見る」から面白い面があったと思うのです。まぁ、道に落ちているエロ本を見るような(笑)。Gガンダムはロボットアニメのおもしろさの原点に戻ってやった企画であったために子供向きと言えばたしかにそうなのでしょうが100%子供向けかと言われるとちょっと難しいですよねぇ。本当の意味で子供に向けるガンダムはまだやっていないに等しい状態なのです(SDガンダムもありましたが、あれは副産物)。同じサンライズ制作でライジンオー・ガンバルガー・ゴウザウラーという子供向け三作品があるのですがこんな感じのガンダムって見たいし、やれると思うんですが…。AGEの失敗で萎縮して欲しくないなぁ。

 それと違う畑からの才能の登用もこれで途切れることはやって欲しくないですね。特にガンダムはさんざんやりつくした結果、「アニメ村」の中から新しい発想が出てくる可能性が厳しくなっていると思います(ゼロとは決して言いませんが)。外部から頭脳を取り入れるのはガンダムを40周年・50周年とつなげるためにも絶対必要だと思います。ただAGEはちょっと任せすぎた所があったかなぁ。脚本はアニメ経験豊富な人にお任せしても…。

 個人的に一番願うのは製作チームの中でガンダムAGEを終わった物にするのではなく、きちんとこの失敗を次の作品にどう生かすのかという検証作業をやって欲しいのです。待っていますよ!楽しいアニメ!それがガンダムというタイトルじゃなくても!

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Posted by 天野"kevin"達也 at 23:46│Comments(0)ガンダムネタ
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